Shinzoneが生み出す究極のスウェットとは?-THE SHINZONE COTTON PROJECT vol.01-

-vol.01 私たちのコットン栽培-

2026年3月。私たちShinzoneは創業から25周年を迎えます。それを記念して第1弾としてお届けするのは、究極の着心地とクオリティを目指しShinzoneの社員が一丸となって綿花の栽培から手がけたスウェット3種。「コットンプロジェクト」と名付けられたこのプロダクツは、確かなものづくりに定評のある大正紡績株式会社さんとタッグを組み、構想から完成に至るまで2年以上の年月をかけて制作が進められてきました。その舞台裏とスウェットに込めた想いを3回にわたってリポートしていきます!

デザイナーの染谷由希子が構想とミーティングを重ね、プロジェクトが始動したのは2024年5月。

25周年を迎えるにあたり〝種まきを起点にゼロから洋服作りに挑戦することで、Shinzoneの洋服が完成するまでにどれだけ多くの工程と人が関わっているかを改めて知る。そしてこのプロジェクトを通して、今一度私たちの洋服と向き合う“ことをゴールの一つに掲げ、日本の技術にこだわりながら、究極の着心地と、デザインを叶える大人のためのスウェットを作るため、私たちはその日、大阪府にある大正紡績株式会社さん所有の畑にいました。「原料の全てではなくても自分たちの手で生み出したコットンを使ってみたい!」と大正紡績さんのスタッフの方たちと共に、コットン栽培に挑戦することとなったのです。

耕作、種まき、摘芽、草むしり、そして収穫。栽培のポイントポイントで東京からスタッフが畑を訪れ、綿花と向き合った1年間を過ごしました。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大阪府の海の近くに広がる畑。夏には海水浴場として賑わうこの土地は、背景に山も迫る風光明媚な土地でした。 

大正紡績さんによって耕運、形成されたおよそ30mほどの畝(うね)に、長くて重いマルチシートを転がしuピン杭で固定。さらに畝と畝の間に雑草の繁殖を防ぐ、防草シートを張って同様に固定。和歌山とのほぼ県境に位置するこの阪南市は、雨の少ない温暖な土地。2024年の最高気温を記録した2024年5月のこの日は、とにかく暑い。 加えて腰を屈めての作業が続き、腰の痛みや暑さとの戦いに。スタートするや否や、農業や綿花栽培に従事する人々の大変さとご苦労を初めて知ることになりました。

こちらは芽が出やすくなる薬剤でコーティングされたファイバーマックスとというギリシャ産の種。

 

農作業でもスタイリングは抜かりなく。それが私たちShinzoneです。

シートを敷き固定し終えたら種を蒔くための穴を等間隔で開け、いよいよ種蒔き。土をほぐしつつ種を2粒ずつ蒔いたら、そっと土を被せていきます。その作業を30m×6本分ほど。

さて。みなさん、綿花の種ってどんなものを想像していますか? 実はこの小さな種、ふわふわのコットンボールの奥にポツッといるのです。小さな小さな種たちにたくさんのコットンボールをつけるよう願いを込め、この日の作業は終了!

その後、こんなに愛らしい二葉が!

そして春も終わり夏が訪れる頃には、こんなに大きく! 猛暑の中の摘芽、草むしりにも挑戦。暑さと腰を屈める作業に、悲鳴を上げながらも、慣れない農作業への挑戦は大きな経験となりました。2024年の6月7月は雨が少なかった代わりに雑草の成長が著しく、とても草むしりが大変な年でした。

 


10月いよいよ収穫第1弾の季節がやってきました。この日収穫したのはファイバーマックス。フワッフワでパンパンに詰まったそのコットンに一同感激!

 

さらに時期をずらして2025年1月に、残った綿花を一気に収穫しました。秋から冬へと季節が変わり、コットンの枝葉もすっかりグリーンから茶色に。

 これがコットンボール。中には種が入っています。

結果、ふわふわのコットンがトータルで30kg収穫できました!全ての原料を賄える量ではないのですが、天塩にかけて育てたコットンがスウェットに混紡されるのですから楽しみでなりません。収穫が終わるといよいよコットンボールを糸へと紡ぐ紡績へ。舞台は大正紡績さんの工場へと移ります。

 コットンと中に入っている種を機械で分けるジンニングという作業。(この機械は非常に希少で今では入手困難だそう)

以降、原料をほぐして異物を落とす混打綿工程や、繊維をすいて、短い繊維や異物を取り除いてスライバー(繊維の方向を揃え、ロープ状に束ねたもの)にそのスライバーを8本重ねて引き延ばし、太さを均一にする練条工程等を経て、ようやくスウェットの材料となる糸が完成。ここから生地を編み、スウェットへとコットンは姿を変えていくのです。 

 大正紡績さん工場より

コットンプロジェクトで手掛けたプロダクツはこちらからご覧ください!

VOL.02へ続く(公開は2026年1月の予定です)

PHOTO :  TERUO HORIKOSHI STYLING: YOKO IRIE HAIR&MAKEUP: TAEKO SUDA MODEL: EUGENE/MODEL CUT

EDIT&TEXT : SHINZONE

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