ファッションへの愛と矜持を持って、お客様そして洋服と日々向き合うShinzone スタッフのおしゃれについて綴る本連載。今回はPRの川又那菜子が登場。一見クールな佇まいながら、その素顔は実に好奇心旺盛。そんな彼女のスタイリングのこだわりとは。
洋服は自分を表現し、日常を彩り、気分を上げてくれる大切なもの
美容関係の仕事をしていた母は、常にメイクやファッションに気を配っていました。子供ながら、そんな姿に大きく影響を受け、小学生くらいから自分の着るものに興味を持つように。人とアイテムが被るのが嫌だったり、絶対これが着たい! と自分なりにファッションへのこだわりを持っていました。母や祖母の洋服から自分も着られそうなものを探して着たり、譲ってもらったり。ひとつ上の姉がいるのですが、洋服の貸し借りをして、いろんなものを着るのが楽しかったです。
また小さい頃から身体を動かすことが好きで、高校ではダンス部に入部し、ダンスづけの毎日でした。当時はギャルブーム全盛期で私も少しだけそんなファッションを楽しんだ時期も。ただ当時からカワイイというより、カッコいい、とかクールなスタイルが好きでした。

THE SHINZONEの「SAFARI SHIRT」に合わせたのはヴィンテージの「Levi’s」501。膝からは「The Garment」のレースレギンスを覗かせて。メンズライクなシャツだから、インナーにはヌーディなベージュのカットソーを合わせソフトな印象に。胸元の小さなカンバッチでさりげない遊び心を演出。

ヴィンテージのデニムジャケットはミニサイズが魅力だった「Levi’s」の4TH。同じくヴィンテージの「Levi’s」505にTHE SHINZONEの 「CHRYSLER JACKET TYPE-2」を羽織って。「デニムonデニムには、ジャケットを羽織ることでモードなタッチを。ウエスタンブーツは、かつて札幌店に通っていた頃、自分へのご褒美として買った1足。いまだに手入れしながら大切に履いています」
卒業後は地元札幌でヨガのインストラクターに。とはいえファッションには変わらず思い入れがありました。通勤の間の私服のコーディネートはもちろん、ヨガウェアにもアクセサリーを合わせたりと、自分なりにスタイリングにこだわったり。
その頃からいろんなセレクトショップに足を運ぶようになり、Shinzoneに出合いました。ショート丈の「Champion」のリメイクのスウェットにスキニーデニム、ヴィンテージバッグにソックスとピンヒール。細部までこだわった大人のカジュアルスタイルが新鮮で、いまだにそのときのディスプレイを鮮明に覚えています。そんなスタイリングに刺激を受け、ショップに足繁く通うように。
その後もインストラクターを7年ほど続けましたが、やはりファッションが好きという気持ちを捨てきれず、Shinzoneへ入社。表参道店に配属後も、そして今も。そんな背景があるからこそ、毎日自分の好きな洋服を着て働けることが楽しくて仕方ないです。
「理由もなく、なぜか買ってしまう」という馬アイテム。今回のスタイリングでも使っていたバッチとブローチほか、置き物からヴィンテージのカウチンニット、刺しゅうの利いたシャツなどあれこれ。「シャツやカウチンを筆頭に、どこかクラフト感のあるものや、遊び心を感じるアイテムを見つけるとつい買ってしまいます」
愛用コスメから。リップは赤一択で「CHANEL」、「BYREDO」ほかトーン違いでさまざま。「パケ買いした『DRIES VAN NOTTEN』のリップは、ちょっとパープルがかっている赤で、そこも気に入っています」
マニッシュなアイテムに、どこかセンシュアルなエッセンスを
普段のファッションは、基本的にパンツがメイン。メンズライクなアイテムや古着、そしてヴィンテージなどを取り入れながら、ヌーディなトーンでまとめたり、フィット感のあるアイテムをプラスしたりと、どこかにセンシュアルなエッセンスを加えるようにしています。
その一方で、思わず笑ってしまうような「ダサカワイイ!」アイテムも好き。そういった遊び心を感じさせる古着を自分のスタイルに落とし込んで、今っぽく着るのが楽しいです。ここ2、3年ブームとなっているキッズアイテムは、着られるか着られないかの小さなサイズをギリギリで攻めるのが楽しいですね(笑)。
ジャケットやアウターをシャツのようにウエストインして着こなすのが今の気分。この日のトップスは、THE SHINZONE「 VELOUR TRACK JACKET」。上に重ねたヴィンテージのベストは「コーディネートの幅を広げてくれるので、素敵なものを見つけると、つい買ってしまう」という川又の定番アイテムからの1枚。パンツは、THE SHINZONEの過去のコレクション(現在は完売)からの「WOOL TOMBOY PANTS」。シューズは「CONVERSE」。
コーディネートはその日の朝に「今日はこれが着たい!」というアイテムを一つ決め、それをベースに組み立てています。ファッションのヒントや参考にしているものは、SNSがメイン。ストリートスナップを中心にチェックしています。
またリサーチは趣味の一つ。PRという職業柄、トレンドはいち早くキャッチしていたいということもあり、休日にはアートギャラリー、インテリアショップ、そしてカフェなど話題の場所やお店に足を運んでいます。そして撮影や仕事でご一緒させていただくスタイリストさんなど外部のクリエイターの方たちにも、着こなしや注目のブランド、お店など教えていただくようにしています。
カットソー、レースのキャミソール共に「The Garment」(Shinzone全店舗にて展開中)赤のシューズを差し色に。「フェミニンなトップスをレイヤードしたので、スウェットパンツでバランスをとりました。ジュエリーは基本的にシルバーメインです」。
そうやって皆さんから教えてもらったことや日々のリサーチが、これまで好きだったものにミックスされて、今の自分のスタイルが出来上がってきたように思います。
現職のPRになったのは2年前。リースの窓口とメディアをはじめとする外部の方々とのやりとりが業務のメインです。LOOKほかビジュアル制作にも携わっていますが、先日公開となった、LOOKの撮影では、悪天だったにも関わらず、最後に虹がかかりました(※最後のカットをご覧ください!)。撮影のたび、いろんなエピソードがありますが、みんなでビジュアルを作り上げ、お客様にお披露目となる瞬間は、いつも感動するしワクワクします。大変ですが、やりがいを感じる瞬間ですね。またリースの際、自分が提案したアイテムが大きく記事になったときは、やはり心が高まります。
PRとして、まだまだ勉強中ですが、これからも一人でも多くの人にShinzoneの魅力を伝えていきたいです。そして実際に私たちのお洋服が着る方の日常の一部、そして大切な何かになれたら、とてもうれしいです。
上 川又スタイルに欠かせないのが、キッズサイズのヴィンテージ。「いつか子供ができたときに、引き継いで行けたら」。中 整理整頓好きだけあって、荷物もミニマム。バッグも小さいから、財布もミニ。目下愛用しているのは「PIENI」と「Flowfold」。下 赤を差し色にするのが好き。シューズ、ソックス、バッグなど気付けばかなりのコレクションに。
川又の日々のスタイリングはInstagramでもご覧ください。
PHOTO:Nam. grafik
TEXT&EDIT: SHINZONE
※ご紹介している私物のアイテムについては、ショップやブランドへのお問い合わせはご遠慮ください。